今回は前回に引き続き、隈研吾さんが設計された「雲の上のギャラリー」を見学してきました。
2010年に竣工した雲の上のギャラリーは、自然に溶け込むことを意図した「森のような建築」をコンセプトに建てられました。その言葉の通り、建物は風景と調和するようなデザインで森に引き込まれるような空間でした。
雲の上のギャラリー
このギャラリーは、全長47mあり、鉄骨柱を中央に据え、木造柱から杉の集成材を刎(はね、「桔」とも書く)材とした刎橋構造で支えられています。刎橋は、日本三大奇矯・猿橋などにみられる伝統工法の「斗栱」の仕組みをモチーフにつくられているそうです。集成材(180×300㎜)を複数重ねながら桁を構成させています。また、中央柱に対して対象なスパンとし、やじろべえ構造としてバランスがとられています。
ギャラリーの窓を見たとき、周囲の山と建物が調和して風景に馴染んでいるところがとても印象にのこっています。また、窓そのものが展示物のようになっていて引き込まれるような空間でした。
室内は自然光を多くとりいれているので、木の温もりを感じる落ち着いた空間に感じました。隈研吾さんのインタビュー映像を見ながらベンチに座ってみると心地よくて1時間ほどたっていました。見たことのない構造をしていてどこを見ても面白い空間だったのでお時間があればぜひ行ってみてください。